かれこれ11年経ったでしょうか?私が学生時代住んでいたマンションで起こった事です。場所は、世田谷の奥沢でした。(地域的な問題は、あまり関係ないのですが……)
私はバイトから帰ってきて、いつものようにファミコンをして眠ってしまいました。時間は2時半頃でしょうか。すると金縛りにかかりました。「ああ、いつものことだろう。しかし、久しぶりじゃん」なんて思い、そのまま寝ようとしていました。
自分が金縛りのことも忘れ(笑)、ぐっすり眠っていた時、自分の足下に黒い人影が立っていることがわかりました。「誰だ!?」そう思うが、体は動きません。これは夢に違いない、そう自分に言い聞かせ、無視して寝てしまうことにしました。
すると、体が強い力で引っ張られるのです。私はベッドで寝ていたのですが、ズズズーッツと足から引きずり下ろされていくようです。私は必死になってベッドの縁を掴み、引きずり下ろされないよう踏ん張りました。金縛りにかかっていたのに、その時は両腕だけは動いたような記憶があります。
しかし、私の足を引っ張る力は強烈でした。ズズッズズズーと、少しづつ、体が下の方に移動させられていきます。怖いと言うより、どこに引きづり下ろされるかが心配で、感覚的にはビルの上から地面に引きづり落とされるような感じです。私は混乱した頭の中で考えていました。「落ち着け、ベッドから落ちるだけでないか。別に怖くねぇ」っと。
しかし、とんでもないところに落とされるのでないかという不安は増大するばかりです。「やめてくれ。はなせ!あっちいけー、おめぇ、誰だ!」私は黒い影に必死で訴えました。すると、不思議なことに自分の頭の中に、6、7年前によく遊んでいた悪友の映像が浮かびました。「あっこいつは……でも、なんでお前がそんなこと俺にするんだよ。やめてくれよ。なぁ!」
私はその瞬間に、自分の体を自分の足の上のあたりから見ていました。「げっ、俺の体が半分、ベッドから落ちている」かろうじて上半身がベッドに寝ている状態でした。
なんだかよく分からないが、自分は幽体離脱したこと、それは、友人に引っ張られたことが原因だろう等、理解できるものの、とにかくこの状況をなんとかするために、ひたすら自分の体に戻ろうとしました。「戻るんだ、戻るんだ」と必死で念じました。祈っていたのかもしれません。すると映像が変わり、私は、ベッドの上で目が覚めました。体は、腰のところまでベッドから引きづり落ちてました。「とにかく、助かった。しかし、あいつが何で……。もしかしたら死んだのか?まさか。まだ若いし……」
気をとりなおして時計を見ると、2時40分頃でした。1時間以上格闘したつもりでしたが、時間にしたらほんの10分も経っていないようです。とにかく電気をつけ、朝まで起きていました。
そして朝になり、実家に電話をしました。友人のことを確かめるためです。母は、「変な子ねぇ。自分で友達の家に電話すればいいのに」そう言いながら、テーブルの上の朝刊を見た瞬間、
「大変、○君。死んだみたい」
彼は昔の悪友でしたが、シンナーを吸っていてたばこの火が自分に焼けうつり、焼死だったとのことです。案の定というか、死亡した時刻は、午前2時半頃だったそうです。