これは私の友人が住んでいるアパートのお話です。友人が引っ越ししたのを聞いて、仲間3人でその部屋で引越し祝いをしたのです。
「しかし、良いところに引っ越したよな。お前も」「それほどでもないけどね」そんな他愛もない話をしながら飲んでいたんですが、夜も遅くなってきた頃に風呂場の方から物が落ちる音がしたのです。皆で「なんか落ちたみたいだけど何だろう?」と思っていましたが、その時はたいして気にもとめていませんでした。
そのうちに、怪談が好きな私達は怖い話を始めました。そして、夜も遅いしそろそろお開きにしようということになって玄関まで行った時の事でした。玄関の横には風呂場があるのですが、その風呂場の戸が勝手に「カチャ」という音と一緒に少し開いたのです。前に怪談などしていたもんだから「……」びびって3人とも一気に静まりかえり風呂場に目を向けてましたがその借主の友人Aが「風、風だよ」と言いました。
「でも今の音ってノブ回さないとならないんじゃないか」「泥棒だったりして(私)」「ははは」乾いた笑いが3人の間でおこってから、もう1人の友人が「風呂場見てみよう」などとほざいたので、仕方なく私が代表して扉を開けました。
「わああああああああ!」叫び声を上げて私たちは裸足のまま玄関から飛び出しました。そこには、いるはずもない女の人が立っていたからです。その女の人は透き通って見えて、顔はほとんど下向き(そう見えた)で、ハッキリとは見えませんでした。
「今見たよな。な?」「うそだろ(泣き声)(A)」「うん(私)」…結局その後は、靴だけなんとか持ち出して、他の友人宅に逃げ込みました。これ以後、その女の幽霊は出ていないようです。友人Aはまだそのアパートに住んでます。私はAが再び怖い目にあわない事を祈るばかりです。(合掌)
このアパートのお話はまだ続きがありますがまた今度……。